読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

easyst’s blog

自由こそ至上とする中年の生存確認用ブログ

エベレストトレッキング(Day9, March 5,2017)

f:id:easyst:20170328193025j:plain

9日目。いよいよ最終目的地のカラ・パタール(5,545m)に登頂する。

相変わらず朝はペットボトルの水がカチカチに凍結する。

隣の部屋のハンザワ君は、起きて用意をしている気配はない。ガイドが来ていたので一緒に起こしに行ってみたがやはり高山病での頭痛が酷く、カラ・パタール登頂は断念したいということだった。ゴラクシェプから300mの標高差になるので無理はできない。ハンザワ君は、本日中に出来るだけ下降するとのことだった。

雪は降っていないが、体感温度は−20度とのことで安物のフリースのグローブを2重にしてカラ・パタールを登る。流石に呼吸が苦しく、登り続けられない。20mおきに立ち止まり休憩しないと先に進めない状態だ。身体も全く暖まらずひたすら寒い。途中で何度かデジタルカメラで撮影するが、グローブでは小さな電源ボタンが押せず、グローブを脱ぐとすぐに指の感覚が無くなる。

まわりの登山者もかなり苦しそうで、ある女性は、両脇を抱えられていた。それでもなんとか登頂する。

f:id:easyst:20170328193055j:plain

エベレストとローツェの間から朝日が昇る。

エベレストのサウスコルも見える。素晴らしい眺めとしか言いようがない。ガイドのニマさんと肩を組み登頂を喜ぶ。

インド人パーティーも登って来たが流石に全員は無理だったらしく5人しかいない。

f:id:easyst:20170329170949j:plain

カラ・パタールの後ろのプモリを背景にして記念撮影後、ゴラクシェプまで下山。

早朝から緊急搬送ヘリが慌ただしくやって来る。ディンボチェ以降、各宿泊地毎に計2機はヘリの離発着を見ている。自分が宿泊地を発った後もヘリが来ているようなので結構な頻度だ。

f:id:easyst:20170329171345j:plain

標高5,150mのゴラクシェプから標高4,252mのペリチェまで一気に下降する。途中なぜかゴラクシェプのロッジのスタッフが後ろから来るのに気が付く。話を聞いたところなんとハンザワ君がロッジの部屋の鍵を持ったまま下降してしまったとのことで追いかけているようだった。ハンザワ君は、標高3,985mのバンボチェまで下降してしまったとのことでロッジのスタッフもとんだ災難のようだ。これで日本人相手には部屋の鍵に注意しろとしばらくロッジのスタッフとガイド間で言われることになりそうだ。

f:id:easyst:20170328193154j:plain

f:id:easyst:20170328193205j:plain

ようやくペリチェのロッジに到着するがここで問題の事実が発覚。

ペリチェにはこれからベースキャンプに向かう韓国のカップルが滞在していたが、女の子の方がペリチェより先の環境にかなりビビっているようだった。話をしてみると自分を見て更に不安になったとのこと。自分の顔は日焼けも酷いが、唇を紫外線にやられてかなり腫れていたので相当痛々しい印象だったようだ。しかも、3日前に緊急搬送されたオーストラリア人が一名亡くなったとのことでこれから先に進んでいいのか心配なのだと言う。ニマさんの方を振り返ると険しい顔をしてオーストラリア人は死亡したと言う。トゥクラからロブチェに向かう勾配のキツいルートで体調を一気に崩したが、8人構成のパーティーに対してガイドが一名しかおらず、体調不良者をフォローしきれなかったようだ。結局夜の内に容態が悪化し、朝に緊急搬送したが間に合わなかったと言う。死亡者が出たことはガイド間で伝わっていたが、登山中のトレッカーが動揺するので自分も含めて本件は伝えていなかったとのことだった。ニマさんは強い口調でオーストラリア人パーティーがなぜ4人に一名のガイドを雇わなかったのか、ガイドは一名でいいとなぜ判断したのか非難していた。が、ニマさんも含めて多数のガイドが8人パーティーの問題に気付いていたのであれば事前に何とかできなかったのかとは思う。今回の事態を起こしたガイドの会社は、ライセンスを剥奪されるとのことだったが、死ぬつもりで参加したわけではないだろうオーストラリア人が流石に気の毒だった。彼らとは、タンボチェの僧院や、道中度々すれ違っており、挨拶を交わす程度だが顔見知りだった。自己責任のトレッキングではあるが、実際に最悪の事態を知るとやるせなくなる。改めて考えてみると入山者数に対して緊急搬送の件数が多過ぎるのではないかという気になって来た。今回自分たちは2/25にルクラから入山したが同じ日にルクラから入山したのは30名程度だ。2/25前後の2日間はフライトが欠航しており、エンドウ君のようにヘリで入山した人数は10人もいないだろう。この数日間、自分と同じエベレスト街道のルート上には、100人もトレッカーがいたとは思えない。ディンボチェ以降各宿泊地で最低二人は緊急搬送されており、自分が移動している間も複数の緊急搬送ヘリを見ている。ディンボチェからの5日間で20人程度は搬送されているのではないか。そう考えるとかなりの事故率のような気がする。